Stay foolish.~スティーブ・ジョブズ名言の翻訳例

先日、『スティーブ・ジョブズ名語録 人生に革命を起こす96の言葉』(PHP文庫)を購入したのですが、各名言に原文が記されておらず、ちょっと残念!

外国語の名言がどんなふうに日本語に翻訳されて紹介されるかで、名言度が変わってきますからね。


今日の日経ビジネスオンライン「ニュースで読みとく英語のツボ」で、「スティーブ・ジョブズをinsanelyに悼む」という興味深い記事を読みました。


まず、ビル・ゲイツの追悼の言葉「~it’s been an insanely great honor」。

  • 「Insanely Great Mac」はアップルファンの間での決まり文句。
  • 「insane」「incredible」「fantastic」「stupendous」に「-ly」をつけて強意の副詞にすると、形容詞の意味は薄れる。

この2点ををふまえて、筆者の土方奈美さんは、

insanely great honor」⇒「ヤバいくらい光栄

と、うまく訳されています。


後半は、名言「Stay hungry, stay foolish.」について。

「stupid」「idiotic」は常にネガティブな意味で使われるが、「foolish」は文脈によってはポジティブな意味にもなる、と。

ここでは、頭に「バカ」がつくほど頑張ってみろ、という前向きなメッセージになり得るということですね。

そこで、土方さんは、「ハングリーであれ、やんちゃであれ」と、素晴らしい訳を提示されています。

とはいえ、『ハングリーであれ、愚かであれ。―スティーブ・ジョブズ最強脳は不合理に働く』(朝日新聞出版)という書名にあるように、従来の「愚か」という訳の方が含みが多く、名言の体をなすのにピッタリだとは思いますが…。


スティーブ・ジョブズが行ったスタンフォード大学でのスピーチは、上記名言で締めくくられます。英語リスニング学習にも超オススメなので、まだの方はどうぞご覧ください♪


名訳「君の瞳に乾杯」の別バージョン

書店やCDショップなどでよく見かける名作映画の廉価版DVDシリーズ。

ワンコインなので、『カサブランカ』(1942年)を衝動買い!


ハンフリー・ボガートがイングリッド・バーグマンに言う名台詞といえばコレ。

君のひとみに乾杯!


しかし、待てど暮らせどこの字幕に出会うことなく映画はジ・エンド。


原語(英語)の台詞が

Here’s looking at you, kid.

だと知っていたので、もう一度英語に注意して見直すと、この台詞に遭遇!


どうしてあの名字幕が使われていないのでしょうか?


実は、格安DVD映画の多くがパブリックドメイン(著作権が消滅したもの)。

だから安く買えるんですが、映画字幕はまた別の著作物なのです。

字幕を新調した方が、ライセンス料よりも安くあがる場合があるんですね。


では、「君のひとみに乾杯!」に対応する、おNewの台詞字幕は?

この瞬間(とき)を永遠に!

でした!




【追記】

Twitterで、他の台詞字幕の目撃情報をいただきました。

ReplyやReTweetしてくださった皆さん、ありがとうございます!


Zen Satoruさん( @zen_to_satori )より

君の運命に


うっちーさん( @ucchysnow )より

君の命に


アイラブユーの名訳

二葉亭四迷は、明治の日本が誇る文豪ですね。

四迷が言文一致運動をリードし、近代小説は、従来の文語文体から、話し言葉の文体へと変貌を遂げました。


そんな中、ロシア文豪ツルゲーネフの中編小説『アーシヤ』を、四迷が明治29年に露文和訳しました。

邦題は『片恋』(「かたこい」と読み、片想いのこと)。


その中で、主人公アーシャがロシア語で愛の台詞をささやきます。

英語でいうと、

I love you

に相当するのですが、四迷はこれを和訳するのに苦労したそうです。


理由その1: 明治期の日本において、いわゆる“愛”という考えが浸透していなかった。

理由その2: 19世紀のロシアでも、17才の女の子がストレートに愛を口にすることはありえなかった。


そして考えたあげく、二葉亭四迷がたどりついた翻訳文はこちらです。

死んでもいいわ


ゲームソフトのタイトルにも『きみのためなら死ねる』がありましたが、恋愛ドラマには欠かせないこの台詞の原点は、四迷の翻訳のようですよ。

ニンテンドーDS用

翻訳も音楽も自己実現活動~伊藤さんとの翻訳談義

先日、翻訳にご興味のある伊藤さんより、翻訳についてメールをいただきました。そのときのメール返信内容が当サイトにおいて有益になるかなと思ったので、一部転載しておきますね。(伊藤さんの許可を得ております)


福光から伊藤さんへの返信メール(その1)


福光さん、こんにちは(^0^)以前、歌詞を訳してみたい!と言っていた伊藤です☆

はい、覚えています!


あれから、何曲か訳してみました。

おー、さっそく行動に!

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自動音声翻訳機の実証実験@関西の観光地

今朝のNHKニュースで、携帯端末型の自動音声翻訳機について実証実験を行っている様子をチェック! 大阪の通天閣や奈良の東大寺で、この自動音声翻訳機をうまく使って外国人にガイドしていている光景に驚嘆しました!

さすがにいい面ばかりではなく、たまに音声を認識できずに翻訳結果がアウトプットされない事故も映っていました。


このニュースに関する記事をネットで探しましたが、ドンピシャがありません。

テレビでは、京都で発表、関西で実証実験ということだったので、たぶんこの技術だと思います↓

翻訳機は英・中・韓・日の4カ国語の双方向翻訳が可能。端末機に話しかけるだけで、パケット通信でサーバーと交信し、「TOEIC600点相当」の翻訳結果を送り返す。同セミナーの休憩時間中、外国人参加者らが興味津々の表情で翻訳機に話しかけていた。

「TOEIC600点相当」という表現が面白くてわかりやすいですね。


この自動音声翻訳サービスは、次の3分野の技術から成り立っているといえそうです。

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翻訳支援システム「言語グリッドツールボックス」試用レポ

昨日、京都で、会話と文書の他言語翻訳支援システムが発表されました。その名も「言語グリッドツールボックス(Language Grid Toolbox)」! かっこいい名前ですね♪



今朝のNHKニュースでも運用例が紹介されていました。「回転ずしを食べに行きたい」というような日本語文が、瞬時に精度の高いフランス語に翻訳されていましたよ。

数十種類の翻訳ソフトや辞書が組み込まれているとのこと。現在の機械翻訳テクノロジーが、最大公約数的に性能発揮してくれるのでしょうか?

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トイレ我慢の術~ブログ開設の言葉にかえて

一連の翻訳思考がひと区切りできるまで(数分~1時間)トイレに立てない。ひと区切りついたら尿意が去っていることも。。。

どの職種でも同じ苦労はあると思います。在宅翻訳なんて数歩先にトイレがある環境なのに、なんでそこまで我慢するの? と斜め上から天使がささやきます(笑)。カラダを気遣ってくれているんですね。


トイレ我慢も翻訳スキルのうち!?

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